General Levy（ジェネラル・リーヴィ）Text by Dub Store Sound Inc.
UKダンスホールのトップ・ディージェイ。90年代のUKダンスホール・シーンを担う旗手としてメイン・ステージへと登場し、超早口でこれでもかと畳み掛けるスタイルは現在のシーンにおいても大きく支持されている。
General Levy
| 本名 | Paul Levy |
| 出生 | 1971年 |
| 出身地 | イギリス ロンドン ハーレズデン |
14歳の時に出場したコンテストで2位になり、それがきっかけでディージェイとしてのキャリアがスタート。Uロイ(U Roy)やトリニティー(Trinity)、ローン・レンジャー(Lone Ranger)、ジョジー・ウェルズ(Josie Wales)、アドミラル・ベイリー(Admiral Bailey)、チャカ・デマス(Chaka Demus)、パパ・サン(Papa San)といったジャマイカの第一人者たちに影響を受けながら、独自のスタイルを追求していった。
幼少の頃からスタジオ・ワン(Studio One)のオールディーズやデニス・ブラウン(Dennis Brown)、グレゴリー・アイザックス(Gregory Isaacs)達が日常的に流れる家庭環境で育った彼は、イギリス生まれながらジャマイカのヴァイブスを十分に受けていたと言える。
1980年代初頭UKダンスホールでは、サー・コクソン(Sir Coxsone)からサクソン・サウンド・インターナショナル(Saxon Sound International)へとシステムの中心が移っていくのと時を同じくして、ラバーズ・ロックが主流であった中に確かなオリジナリティーを持ったディージェイ達が注目され始める。マッカB(Macka B)、フィリップ・リーヴィ(Phillip Levy)、ティッパ・アイリー(Tippa Irie)等のパイオニアたちがそうで、本国ジャマイカと同様に大きな変革期が訪れた。
当時のイギリスの若者たちの素晴らしい教材となったのが、ジャマイカのサウンド・システム・セッションを録音したテープであり、スタジオ以外での臨場感あふれるパフォーマンスに直に触れる事でそれぞれのスキルを磨いていった。ジェネラル・リーヴィも又、そういった若者の一人であった。
ジェネラル・リーヴィは先に触れた、マッカB、フィリップ・リーヴィ、ティッパ・アイリーらに続く、新世代の旗手としてメイン・ステージへと登場し、ダディー・フレディー(Daddy Freddie)やトップ・キャット(Top Cat)、スウィーティー・アイリー(Sweetie Irie)等の盟友と共に高いクオリティーでUKシーンを牽引していった。
中でもダディー・フレディーは、自身のインタビューで"ゴッドファーザー"と語っている様に、かなりの影響を受けているようだ。彼のスタイルにもそれははっきりと表れている。
ジャバ・サウンド(Shabba Sound)やサクソン、ヴィジランテ(Vigilante)といったシステムで修行を積んだ彼は、ストーン・ラブ(Stone Love)やスーパーD(Super D)、ボディーガード(Bodyguard)、シルバー・ホーク(Silver Hawk)等のサウンド・システムを拠点とし、ジャマイカでも積極的にパフォーマンスを行った。
彼の評価を決定付けた最大のヒットは名門ファッション(Fashion)からの'Heat'だろう。これは当時のダンスホールの代表曲となり、彼は一躍ヒーローとなった。永遠のファウンデーション・リズム、"Real Rock"に乗せたオリジナル・ミュージック(Original Music)からの'New Dimension'も絶対に忘れてはならない。
その後もファッションを中心にヒット曲を生み出し、1993年にはメジャー・デビューも果たしている。
早口でリズミカルな彼の話芸は一度耳にしたら忘れられない。そして最大の特徴でもある"ヒカップ(しゃっくり)・スタイル"と呼ばれる歌唱法は本国キングストンのアーティストとも互角に渡り合える彼最大の武器と言えよう。
2008/01/08 掲載 （2013/11/21 更新）
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