Michael Rose（マイケル・ローズ）Text by Dub Store Sound Inc.
ブラック・ユフルのリード・シンガーとしても知られるシンガー。グループにてグラミー賞を獲得したことでも広く知られている。ソロでのヒット作も多く、ルーツ期から現在のダンスホールまで活躍を続けるヴェテラン・シンガーである。
Michael Rose
| 出身地 | ジャマイカ キングストン ウェスト・インディーズ |
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彼のキャリアの第一期はブラック・ユフルのメンバーとして振り返ることが出来る。マイケル・ローズ(Michael Rose)が在籍したブラック・ユフルは活動第3期にあたる。以前は、後にウェイリング・ソウルズ(Wailing Souls)のメンバーとなったルドルフ・ガーズ・デニス(Rudolph Garth Dennis)やドン・カルロス(Don Carlos)、エロール・ネルソン(Errol Nelson)といったメンバーが在籍し、活動を行っていた。2度のメンバー・チェンジを経て、マイケル・ローズ、デリック'ダッキー'シンプソン(Derrick 'Ducky' Simpson)、女性のピューマ・ジョーンズ(Puma Jones)となったこのグループは、ボブ・マーリー(Bob Marley)に続き、クロスオーヴァーな成功を収める魅力に溢れたグループとして、イギリスのメジャー・レーベル、アイランド(Island)と契約。素晴らしい3枚のアルバムを発表している。
彼等が貫いた攻撃的なスタイルはボブ・マーリー程の国際的成功を収めるには至らなかったが、レゲエ界にとって非常に意味のある、重要なヒットを残している。スライ・アンド・ロビー(Sly & Robbie)がプロデュースした、'Plastic Smile'、'General Penitentiary'、'Guess Who's Coming To Dinner'、'Shine Eye Gal'、'Fit You Haffe Fit'といった楽曲は当時のサウンド・システムを大いに沸かせ、現在でも非常に高い評価を得ている。先の時代を見据えた機械的なサウンドは、スライによる独創的なシンセ・ドラムによってもたらされ、ダンスホール革命への足がかりとなった。更にデニス・ブラウン(Dennis Brown)のDEBからは'Rent Man'といった強力なステッパーズ・チューンもリリースしている。
その後彼は、1984年のアイランドからのアルバム、「Anthem」にてグラミー・アワードを受賞後にグループを脱退。一時業界を離れ、コーヒー農園のオーナーとして日々を過ごした。
翌1985年、すぐに業界へと復帰した彼は、自身のレーベル、グラミー・ローズ(Grammy Rose)を立ち上げソロでのキャリアをスタート。'Demonstration'、'Bogus Badge'といったシングルを立て続けにリリースした。
90年代に入ると、スター・トレイル(Star Trail)から'Stalk To Sensimilla'、シャング(Shang)からはシャバ・ランクス(Shabba Ranks)とのコンビネーションで'Shine Eye Gal'、タクシー(Taxi)からの'Bad Boy'と様々なレーベルからヒットを放った。更にはペントハウス(Penthouse)、レコード・ファクトリー(Record Factory)、タッパ(Tappa)といったレーベルから、オブザーヴァー(Observer)やヴォルケーノ(Volcano)といった老舗レーベルまで、彼は活躍の場を選ばず、ディジタルの波が押し寄せてもレゲエ界にとって重要人物であり続けた。近年ではイギリスを拠点にしたニュー・ルーツ・レーベルでも活躍を見せている。そして何と言っても2007年最大のビッグ・チューン、ジョン・ジョン(John John)からの'Shoot out'はシーンに凄まじい衝撃を与え、ヴェテランの健在ぶりを大きくアピールした。リリース前から大きな話題を呼び、ダンスホールで聴かない日は無いという程のヒットを記録した。彼のあくなき挑戦は留まることを知らず、今後の更なる活躍が期待される。
2008/09/12 掲載 （2011/08/02 更新）
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