Alborosie（アルボロジー）Text by Dub Store Sound Inc.
順調にヒット作をリリースし、現在のシーンで大きな存在感を放つイタリア人ラスタ・アーティスト。自身の作品において自らプロデュースも手掛け、ジャマイカ音楽の歴史をしっかりと受け継いだサウンドを発信している。
Alborosie
| 本名 | Albert D'Ascola |
| 出生 | 1977年 |
| 出身地 | イタリア シチリア島 |
若くしてギター、ピアノ、ベース、ドラムといったミュージシャンとしての才能を開花させたアルボロジーは1993年、レゲエ・ナショナル・チケッツ(Reggae National Tickets)を結成。BMGとも契約を果たし、ツアー、リリース等を精力的に行っていった。2000までの活動期間において制作した8枚のアルバムが20万枚ものセールスを記録したこのバンドは、この功績によって1999年にはSunsplash、2000年にはSamfestといったビッグ・フェスティバルへの出演を果たした。
こうした経歴をみても分かる様にイタリアでプロ・ミュージシャンとしてこれ程のキャリアを築き、成功を手にした彼であったが、本物のヴァイブスを経験するべく人生を一新、両親の反対を押し切ってジャマイカ移住を決意する。この時アルボロジーは自ら経営する店舗、レコード・レーベル、所有物を全て売り払い故郷を後にしている。
彼はこれまで多くの国際的アーティスト、プロダクションに楽曲を提供してきた。制作する楽曲には1965年製ウーリッツァー(Whirlitzer)のオルガンや1967年製のスプリング・リヴァーブ(Spring Reverb)といった自身が所有するヴィンテージの楽器、機材を使用し、並々ならぬ情熱を注いでいる。
2006年に自身のプロデュースで発表された'Herbalist'がジャマイカのみならずヨーロッパでも大きな話題となり、ジャマイカでも素晴らしいキャリアを確立することに成功する。ジャマイカではラジオやTVを通してへヴィー・プレイされるというヒットを記録したが、同時に言語表現に問題があるとして放送禁止になるという騒動をも巻き起こした。この'Herbalist'は様々な観点から彼の名前を幅広く認知させるきっかけとなった楽曲となった。
更に同年にはビーニ・マン(Beenie Man)、シズラ(Sizzla)、ウェイン・マーシャル(Wayne Marshall)、ヴォイス・メイル(Voice Mail)等をフィーチャーした"XXL"リズムを発表、自身の楽曲、'Gal Dem'もヒットを記録した。
続く2007年には'Kingston Town'、'Sound Killer'、'Rastafari Anthem'、'Slam Bam'といったヒットを自身のレーベルであるフォワード(Forward)からたて続けに発表、引き締まったワン・ドロップ・サウンドを展開しジャマイカ音楽の歴史をしっかりと受け継いだサウンドを発信している。
2008年も勢いは衰えることは無く、自身のジャマイカでのキャリアを収録したアルバム、'Soul Pirate'のリリースやレディ・アン(Lady Ann)同名のヒット曲を使用した'Informer'、エターナ(Etana)とのコンビネーションで'Blessing'、そしてヨーロッパ・ツアーを成功させる等の目覚しい活躍を見せた。このペースは衰える事なく、今後の活動に更なる期待がかかる。
2018/07/04 掲載
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