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トップ特集・オリジナルコンテンツアーティスト名鑑Bounty Killer
アーティスト特集
Bounty Killer(バウンティ・キラー)Text by Harry Hawks
"将軍"は生々しいタレント性、今何が起こっていることに対する深い理解、そして全く物怖じすることなく真実を語る大胆不敵さで、20年以上もトップの座に君臨し続けている。
Bounty Killer
本名 Rodney Pryce
出生 1972年6月12日
出身地 ジャマイカ キングストン トレンチタウン
関連アーティスト
1952年6月12日にキングストンの悪名高きトレンチ・タウンで生まれたロドニー・プライス(Rodney Pryce)はシーヴュー・ガーデンズ、その後リヴァートン・シティーに移り住んだ。生活はこれらのタフなゲットーのエリアでは想像以上に困難で、14歳にして彼はライヴァルの政治的な殺し屋との撃ち合いに巻き込まれ、流れ弾の餌食になった。病院で治療を受けていた時、彼はバウンティ・キラー(Bounty Killer)という名でマイクを握る決意をし、ジャー・ラヴ(Jah Love)サウンドのブリガディアー・ジェリー(Brigadier Jerry)とUロイ(U Roy)が所有するスターカヴ(Sturgav)サウンドのランキン・ジョー(Ranking Joe)などのディージェイに影響を受けた。

ステレオ・ツー(Stereo Two)やメトロ・メディア(Metro Media)でマイクの番が彼に回ってくるようになり、素晴らしいディージェイの1人、また彼のいとこでもあるジョン・ウェイン(John Wayne)によりレコーディングを薦められ、1992年、バウンティ・ハンター(Bounty Hunter)の名でキング・ジャミー(Lloyd James)の兄弟であるトレヴァー'アンクルT'ジェームス(Trevor James)の下でレコーディング・デビューを飾った。'Gun Must Done'は彼のその後を築く基盤となり、ジャミーの息子であるロイド'ジョン・ジョン'ジェームス・ジュニア(Lloyd James Junior)と共に'Spy Fi Die'で初めての大ヒットを飛ばした。多くの同世代のアーティストたちと異なり、バウンティ・キラーはレコーディングの相手を選び、セント・ルシア・アヴェニューに位置するジャミーのヘッドクォーターに留まり、アンクルT(Uncle T)、ジョン・ジョン(John John)などのジャミーの家族メンバーに'Action Speaks Louder Than Words'、'Down In The Ghetto'、'Jamaica's Most Wanted'、そしてジャミー自身には'Book, Book, Book'などのヒット曲を多く残した。ジャミーの元に残したアルバム「Down In The Ghetto」、「Jamaica's Most Wanted」と「No Argument」はロンドンのグリーンスリーブス・レコーズ(Greensleeves Records)から時間を置かずにリリースされ、バウンティの名前と音楽はジャマイカとイギリスで同時に知られていった。彼のリリックは暴力を強くとがめたが、その一方で彼はキングストンの悪名高き好戦的なゲットーの中で日々、生と死の間を綱渡りした。洞察力の高い「Down In The Ghetto」では、キング・ジャミーがアレンジしたババ・ブルックス(Baba Brooks)のスカの名曲'Shank I Sheck'に乗せて、銃と薬物がキングストンのダウンタウンのゲットーに押し寄せてくるのは堕落した政治家のせいだと非難した。ゲットーの受難者の状況を語る、あるいは理解できるアーティストは少なかったが、バウンティ・キラーは1歩踏み込み、罪を犯した者たちを名指しした。アンクルTの元に残した、自身の母親を称えた感動的な賛美歌、'Miss Ivy Last Son'はバウンティ・キラーの優しさを更に強調した。

"people dead"のキャッチ・フレーズをめぐって1993年、ビーニ・マン(Beenie Man)との良く知られた戦いが勃発し、この2人のライヴァルはポートモアで12月26日に行われたStingで激突、そしてその翌年発表した「Guns Out」はまたもグリーンスリーブスからリリースされた。この戦いに終止符が打たれたのは1995年、ラジオ・ディージェイのリチャード・バージェス(Richard Burgess)が中を取り持ち、ビーニとバウンティをRJRのスタジオに招き、彼らはマイクを取り"この戦いは業界に悪い影響を及ぼす"と言及し、休戦となった。

バウンティは自身のレーベル、プライスレス(Priceless)とスケア・デム(Scare Dem)プロダクションを1995年に立ち上げ、'East Indian'、'Go Now'、'Who Create The World (Take Me Home)'、フューチャー・トラブル(Future Trouble)との'Killer Sound'などのヒット曲が続いていった。彼のアルバム、「My Xperience」は1996年にニューヨークのVPからリリースされ、彼のアメリカでの人気を確立し、Billboardのレゲエ・チャートでは6ヶ月間チャート入りし、全世界で300,000枚を売り上げたと言われている。その夏、彼の岩のような声はフージーズ(Fugees)の世界的ヒット'Killing Me Softly With His Song'のHOT 97 FMヒップ・ホップ・リミックスにフィーチャーされた。クロスオーヴァーのヒットメーカーの多くとは異なり、バウンティ・キラーは自身のゲットーのルーツに忠実でありながら、それ同時に世界のオーディエンスたちの共感を得ることに成功した。

「ジャマイカのゲットーに暮らすユーツの叫びを代弁することが出来るディージェイを過去3年間であげるとすれば、バウンティ・キラー以外にはいない」スティーヴ・バロウ(Steve Barrow)&ピーター・ダルトン(Peter Dalton) 1997年

バウンティ・キラーはジャマイカ・ダンス・ホールのシーンで頂点を狙うユーツたちの理想であり、キング・ジャミーの元でレコーディングを続ける一方で彼は'Go Away'で共演したエンジェル・ドゥーラス(Angel Doolas)など、若手の注目アーティストたちを集めたグループ、アライアンス(Alliance)を設立した。ビジー・シグナル(Busy Signal)、エレファント・マン(Elephant Man)、マバド(Mavado)、ウェイン・マーシャル(Wayne Marshall)らの人気上昇中のスターたちを集め、アライアンスはStingやReggae Sumfestなどの大規模なステージ・ショーで、辛口で知られるジャマイカのオーディエンスたちを魅了した。ヴァイブス・カーテル(Vybz Kartel)は1998年に出演した "Champions In Action"で見せた、人目をひきつけるパフォーマンスを買われアライアンスに加入、それから彼はバウンティ・キラーのヒット曲'High Grade Forever'や'Warlord Rule The World'などの様々な楽曲のリリックを書くようになった。

新しい世紀を迎え、彼はますます素晴らしいキャリアを歩み、アメリカのHot One Hundredの第5位まで上り詰めたノー・ダウト(No Doubt)とのコラボレーション'Hey Baby'や2001年にグラミー賞候補にもなったアルバム、「Ghetto Dictionary Volume Two: Mystery」を録音した。そして2006年、VPレコーズを通してコンピレーション・アルバム「Nah No mercy – The Warload Scroll」をリリースした。2001年、あるアーティストとの意見の不一致が白熱したこと、また2008年、パフォーマンス中に罰当たりな言葉を使ったとしてReggae Sumfestで2度の逮捕されたことがあるように、彼はしばしば法、または秩序と対立してきたが、そのプレッシャーに根を上げるそぶりは見せたことも無い。奔放さ、ビジネスにおける鋭い洞察力、オーディエンスが求めるものを正確に提供する知識の数々が彼のトップの地位を支えていることは明白だ...ロドニー・プライスが"プライスレス"であることは間違いない。

参考文献:
Steve Barrow & Peter Dalton: Reggae The Rough Guide Rough Guides Ltd. 1997
2019/02/06 掲載
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無断転載は固くお断りしております
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