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トップ特集・オリジナルコンテンツレーベル名鑑Peckings
レーベル特集
Peckings(ペッキングス)Text by Dub Store Sound Inc.
ロックステディを基本としたオールド・スタイルのリメイクを中心にリリースする老舗レーベル。UKラヴァーズの貴公子、ビティ・マクリーンを擁し、多くのヒット作を手掛けている。
イギリスにおけるジャマイカン・ミュージックの開拓者、デューク・ペッキングス(Duke Peckings)ことジョージ・プライス(George Price)によって設立されたレーベル。レコード・ショップ、ディストリビューターとして活躍し、プロデュース業も手掛ける。

ジャマイカの一流プロデューサーと親交が深く、UKにおけるディストリビューションを任せられていたジョージ・プライスはコクソン・ドッド(CS Dodd)のスタジオ・ワン(Studio One)、デューク・リード(Duke Reid)のトレジャー・アイル(Treasure Isle)、ジャスティン・ヤップ(Justin Yap)のトップ・デック(Top Deck)、プリンス・バスター(Prince Buster)、バニー・リー(Bunny Striker Lee)、ジョー・ギブス(Joe Gibbs)といったレーベルの音源を配給していた。

ペッキングスのレーベルとしての成功はやはりビティ・マクリーン(Bitty Mclean)の一連の作品を中心としたロックステディ・リバイバルである。デューク・ペッキングス (Duke Peckings)と息子のクリス・ペッキングス(Chris Peckings)によって制作されたアルバム、「On Bond Street」はトレジャー・アイル(Treasure Isle)のロックステディ・リズムをそのまま使用し、ビティ・マクリーンの伝統的なヴォーカル・スタイルを最大限に引き出した手腕は見事である。'Ranglin On Bond Street'や'Moonlight Lover'、'Those Guys'、'Queen Majesty'といった往年のリズムは50年の時を越えて蘇り、まるで60年代当時にタイムスリップしたかの様な錯覚さえ起こさせる。決して古臭いと言うことでは無く、50年という時の流れに淘汰されたこれらのリズムは、より味わい深く滑らかに響き渡る。このアルバムは現在のラガ・スタイルを受け付けないといった民衆を巻き込み大ヒット、ビティ、ペッキングス(Peckings)にとって自身のスタイルを示す非常に意味のある作品となった。

現在もビティ・マクリーンを始め、90年代から活躍を続ける実力派ピーター・ハンニゲイル(Peter Hunnigale)、ロイド・ブラウン(Lloyd Brown)、レディ・レックス(Lady Lex)、ルーキーD(Lukie D)、ティッパ・アイリー(Tippa Irie)、ナティジャー(Natijah)、ジョン・マクリーン(John Mclean)、サディキ(Sadiki)、ケリー・マケダ(Kelly Makeda)、ジャネット・リー・デイヴィス(Janet Lee Davis)等のアーティストを抱え、作品を発表している。レゲエだけに限らず、R & Bの楽曲を提供するなど幅広い活動を行っている。
2009/04/28 掲載 (2014/04/17 更新)
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