Josey Wales（ジョジー・ウェールズ）Text by Dub Store Sound Inc.
クリント・イーストウッドの映画"Outlaw Josey Wales"から名をとった彼は"Colonel(大佐)"というニックネームを持つ。ジョジーの野太い声で繰り出されるディージェイ・スタイルはUロイの影響が顕著に表れているが、その彼が若手に与えた影響は大きい。
Josey Wales
| 本名 | Joseph Winston Sterling |
| 出身地 | ジャマイカ キングストン |
| 関連アーティスト |
1977年から'Roots Unlimited Sound System'にて活動を開始したジョジー・ウェールズだが、本格的にシーンで名前が知れるようになったのはUロイのサウンド・システム、キング・スター・ガフ・ハイ・ファイ(King Stur Guv Hi Fi)での活動を通してである。盟友チャーリー・チャップリン(Charlie Chaplin)やブリガディア・ジェリー(Brigadier Jerry)等と行ったサウンド・システムの興行は当時のジャマイカにおいて爆発的な人気を誇った。彼の活躍は当時誰もが認めるナンバー・ワン・ディージェイ、イエローマン(Yellowman)と人気を2分する程であった。
彼の最初のレコード・ヒットはヘンリー'ジュンジョ'ローズ(Henry 'Junjo' Lawes)のヴォルケーノ(Volcano)からの'let Go Me Hand'である。現場の叩き上げである彼らしいダンスホールをテーマにしたこの楽曲は、サウンド・システムでの彼のパフォーマンスをそのままレコードにしたような素晴らしい出来で、当時のダンスホールの熱気を伺い知ることが出来る重要なレコードである。更にジュンジョのプロデュースによって、'Kingston Hot'、'Bobo Drerad'、'It Have Fi Burn'、'Hoola Hoop'、'Who Wee Baby'といった熱い作品も残している。
この時期、ジョジー・ウェールズの第一級のパフォーマンスを引き出したもう一人のプロデューサーはジョージ・パン(George Phang)である。パワー・ハウス(Power House)を運営するこの人物はスライ・アンド・ロビー(Sly & Robbie)によって生み出される強力なリズムを持って、シーンに大きな影響力を持っていた。彼の元には'Talk About Love'のヴァージョンに乗せた'Undercover Lover'と、リトル・ジョン(Little John)とのコンビで歌った'Dance & Studio'といったヒット曲を残している。
ダンスホールが新たな局面、つまりコンピュータライズドの台頭による革命が起こった後も彼は柔軟に対応していった。ダンスホールの新たな支配者となったジャミーズ(Jammys)やオーガスタス・ガッシー・クラーク(Augustus Gussie Clarke)の元から優れた作品を残し、90年代にはロバート・リヴィングストン(Robert Livingston)やフィリップ'ファティス'バレル(Phillip 'Fatis' Burrell)、ボビー・ディジタル(Bobby Dixon)といったプロデューサーと組んでリリースを重ね、クオリティーの高い作品を残している。近年ではレコード・リリースは減ったものの、キング・スター・ガフ・ハイ・ファイの復活と共に現役で活躍を続けている。
2008/08/14 掲載 （2013/11/28 更新）
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