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トップ特集・オリジナルコンテンツアーティスト名鑑Beenie Man
アーティスト特集
Beenie Man(ビーニ・マン)Text by Harry Hawks
"驚異的な10歳のディージェイ"から"ダンスホールのキング"へ...
Beenie Man
本名 Anthony Moses Davis
出生 1973年8月22日
出身地 ジャマイカ キングストン ウォーターハウス
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1973年8月22日にキングストンのゲットー、ウォーターハウスでアンソニー・モーゼス・デイヴィス(Anthony Moses Davis)として生まれたこの天才児は5歳の頃からディージェイを始め、1981年にTastee Teeny Talent Showで優勝した時、スターダムに上り詰めるという幼少時の夢を現実のものにした。ラジオのディスクジョッキーのバリーG(Barry G)は地元サウンドシステムをいくつか彼に紹介し、ビーニ・マン(Beenie Man)はパパ・サン( Papa San)と共にリーズ・アンリミテッド(Lee's Unlimited)で、またタイガー(Tiger)と共にブラック・スター(Black Star)で現場のディージェイとして活動し、同年、当時最もホットだったプロデューサー、ヘンリー'ジュンジョ'ロウズ(Henry ‘Junjo’ Lawes)のために彼のデビュー・シングル、'Too Fancy'を録音した。彼は1983年にリリースした、「The Invincible Beenie Man: The Ten Year Old DJ Wonder」と適切に名付けられた自身初のLPは顔の広いバニー'ストライカー'リー (Bunny Striker Lee)がプロデュースし、その後プロデューサーのウィンストン'ナイニー'ホルネス(Winston ‘Niney’ Holness)のために録音したシングル'Over The Sea'で自身の名を知らしめた。この若者はまず学業を完結させるという賢明な判断をして学校を卒業し、その後の時間を使いアメリカ、カナダ、イギリスを旅した。

1989年、ビーニ・マンはレーベル、ショッキング・ヴァイブス(Shocking Vibes)を所有するプロデューサーのパトリック・ロバーツ(Patrick Roberts)の下で活動を始め、90年代が始まるとボビー・デジタル(Bobby Dixon)、キング・ジャミー(Lloyd James)、エクスターミネーター(Xterminator)、ドノヴァン・ジャーメイン(Donovan Germain)、ブラック・スコーピオ(Black Scorpio)などキングストンで活躍する全ての一流プロデューサーたちのために録音を行った。レゲエ・アーティストたちは"主張しなければ"ならない...そうでなければ必要とされない...しかしビーニ・マンは単なるパフォーマンスをしたことは1度もなく、彼のリリースは全て上質なものだった。そのリリックは華やかで流れるよう、そしてヴェテランのマイク職人のように多芸さと寸分の狂いもなくリズムに乗る才能があることを見せ付けた。しかしながら、彼はまだその時ティーンエイジャーだった...1993年にボビー・デジタルの元に残した'Matie'はビーニ・マンに初となるジャマイカでのナンバー・ワンをプレゼントし、大盛り上がりでショーがストップしてしまうほどのパフォーマンスを見せた同年のReggae Sunslpashフェスティバルでは急速に増える彼のファンを更に増やすことに成功した。そしてその年の暮れ、彼は名誉ある"Deejay of the Year"に選出されたのだった...これはこの後彼が受賞することになる8つの賞の1つ目だった。バウンティ・キラー(Bounty Killer)がビーニの"people dead"というフレーズを使ったことが、かの有名ないざこざの発端で、このライヴァル同士は翌年リリースされたアルバム、「Guns Out」上でクラッシュを行った。

ビーニ・マンが1994年にボブ・マーリー(Bob Marley)の'No Woman No Cry'をスライ&ロビー(Sly & Robbie)のレーベル、タクシー(Taxi)のためにアップデートした'No Mama No Cry'はこの若いディージェイにまた1つジャマイカでのナンバー・ワン・ヒットを授け、その銃を反対する洞察力に満ちたリリックは見事にキングストンの血で血を洗う抗争で命を落としたディージェイ、パンヘッド(Pan Head)へのトリビュートとなった...その後のタクシーのリリースではボブ・マーリーの'Running Away'と'Crazy Baldhead'をヴォーカリスト、ルチアーノ(Luciano)と見事にカヴァーしてみせた。それと同じ年、名声を確立しているアーティストたちが通常フィーチャーされるロンドンを拠点とするジェット・スター(Jet Star)の"Gold"シリーズで彼はアルバムをリリースすることになった。このアルバムはジャマイカのダンス・フロアを越え、さらに更に広い世界に、また過去5年間、専門店に彼の7インチがリリースされるたびに血眼になって買い求めていた7インチのプレ・リリース好きたちにビーニ・マンを紹介する手助けをした。そして彼はアイランド・レコーズ(Island Records)と契約し、アイランド・ジャマイカ(Island Jamaica)からリリースされたアルバム「Blessed」にフィーチャーされた、1995年にダンス・フロアでひっきりなしにかかった'Slam'をデイヴ'ルード・ボーイ'ケリー(Dave Kelly)のマッド・ハウス(Mad House)のために録音した。

90年代の残り、ビーニ・マンは成功の頂点に君臨し続け、チャートとダンス・フロアを席巻、1997年の映画「Dancehall Queen」への出演が当時の彼のステータスを物語っていた。彼は"キング・オブ・ダンスホール(King Of Dance Hall)"と呼ばれるようになったが、80年代にそれと同じ称号を勝ち取っていたイエローマン(Yellowman)とのいざこざへと発展してしまった。1998年の春、ビーニ・マンは遂にプロデューサー、ジェレミー・ハーディング(Jeremy Harding)のレーベル、2ハード(2 Hard)のために録音し、グリーンスリーヴス(Greensleeves)からリリースされた'Who Am I'でイギリス国内チャートの第10位に食い込み、"Zim Zimma, who's got the keys to my Bimma"というフックは誰もが口ずさむほどだった。スライ&ロビー制作の'Foundation'、ショッキング・ヴァイブスの'Oyster & Conch'、そしてロンドンを拠点に活動する歌姫ジャミリア(Jamelia)とのコンビネーション'Money'など、'Who Am I'のほかに収録されていた楽曲も全て良質なアルバム「Many Moods Of Moses」は2000年頭のイギリス国内チャートの第5位を獲得、ビーニ・マンはヴァージン・レコーズ(|Virgin||| Records)とアルバムを5枚リリースするという契約を結んだ。

ヒット曲は途切れることなく、ミヤ(Mya)との'Girls Dem Sugar'、ジャネット・ジャクソン(Janet Jackson)との'Feel It Boy'、'Street Life'、Msティング(Ms Thing)との'Dude'、自己紹介的な'King Of The Dance Hall'の全て、新世紀のイギリス国内チャート入りした。キングストンのダンスホールという自身のルーツに忠実でありながらも、新しいオーディエンスを獲得したヴァージンからの彼のアルバム「Art & Life」にはデイヴ・ケリー・プロデュースの'Hater & Fools'やワイクリフ・ジョン(Wyclef Jean)のゲスト出演、そして憧れの2000年のグラミー賞Best Reggae Albumに選ばれた。また「Tropical Storm」にはロンドンのソー・ソリッド・クルー(So Solid Crew)やダンスホールの人気者、レディ・ソウ(Lady Saw)やショーン・ポール(Sean Paul)をフィーチャーしている。

ビーニ・マンは大胆な'Nuff Gal'などの陽気なリリースから、ダンス・フロアのお気に入りの'Blackboard'や'Romie'、社会の本質をこき下ろしたシリアスな'Murderer'や世界に目を向けた'World Gone Mad'など全てのトピックを網羅し、これからもそうであり続けるだろう。ビーニ・マンからの更なるトップ・クオリティのリリースはただの絵空事ではなく、息の根の長さと規格外のスタンダードに基づく当たり前のものなのだ。ディージェイとしてビーニ・マンはVPからリリースされたLPのように"ドクター(Doctor)"という地位を獲得したが、彼の博士号はとっくの前から、"ダンスホールの最古参者(Dean of the Dance Hall)"に変わっていることに間違いはないだろう。
2014/11/28 掲載 (2014/12/02 更新)
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