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トップ特集・オリジナルコンテンツアーティスト名鑑Carlton & The Shoes
アーティスト特集
Carlton & The Shoes(カールトン・アンド・ザ・シューズ)Text by Harry Hawks
カールトン・マニングが率いた伝説のロックステディ/レゲエ・ヴォーカル・グループ...彼らのデビュー録音曲'Love Me Forever'はハーモニー楽曲、至高の傑作と称される。
Carlton & The Shoes
メンバー Carlton Manning
Donald Manning
Lynford Manning
結成地 ジャマイカ  
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"前金/依頼料/印税/レコーディング契約書"が事実上存在しない経済状況で、レゲエ・アーティストたちは厳しい現実/生活を目の当たりにし、生きるための録音を続ければならなかった。1回の録音に対して1回の支払いという取引はごく普通のこと、結果としてレゲエの偉大なアーティストたちによる作品は"腹を満たすための取引"によって発表されていったのである。これが原因で1部のアーティストたちは十分な作品を発表できなかったと言われるかも知れないが、カールトン&ヒズ・シューズ(Carlton & His Shoes またの名をCarlton & The Shoes)のファンは多く残された彼らの作品を収集できることに感謝するだろう。一言で言ってしまえば、カールトン&ヒズ・シューズのレコードに悪い作品はないのである。

キングストンのとあるレコーディング・スタジオに入った時、この偉大なコーラス・グループの主要メンバーはカールトン(Carlton)、ドナルド(Donald)、リン・フォード・マニング(Lynford Manning)の3兄弟から構成されていた。ドナルドとリンフォードがアビシニアンズ(Abyssinians)として歌っていたときには、スタジオ・ワン(Studio One)の楽曲'Please Be True'で知られるアレクサンダー・ヘンリー(Alexander Henry)が場合によって加勢(この楽曲は何度もヴァージョン化されていることで有名だ)。もう1人のメンバーはタイム・アンリミテッド(Time Unlimited)でジュニア・デルゲイド(Junior Delgado)と歌っていた多才なマニング一家のグラスフォード(Glasford)だった。

カールトンのデビュー録音'Live And Love'と題された美しいロックステディ楽曲はカールトン・マニングの名義で女性プロデューサー、ソニア・ポッティンジャー(Sonia Pottinger)の運営するハイ・ノート(High Note)からリリースされたがヒットにはならなかった。その後、クレメント'コクソン'ドッド(CS Dodd)のもとに出向き、スタジオ・ワンでの初レコーディング楽曲'Love Me Forever'がスタジオ・ワン傘下のレーベル、シュプリーム(Supreme)からカールトン&ヒズ・シューズの名義で1968年にリリースされるとすぐさま大ヒットを記録。余談だがこの時、もともと「Carlton & His Shades」だったグループ名が印刷業者のミスで「Carlton & His Shoes」名義となり、そのまま使われ続けることになったとの逸話もある。大ヒットとなった'Love Me Forever'はその後何度にもわたってヴァーション化されリリースされた。その一例にビッグ・ユース(Big Youth)の名前が挙げられる:このヴァージョンで何度もディージェイを披露していて、 'African Daughter'、'Hell Is For Heroes'、'Hit The Road Jack'、'Hot Stock'がそれらの楽曲だ。ジャマイカ音楽を愛する者なら'Love Me Forever'のオープニング「Kiss Me once girl...」でこの曲に気付き一緒になって歌うだろう。この曲のB面に収録された'Happy Land'の歌詞がその次の年にリリースされることになるアビシニアンズの'Satta Massa Ganna'を作曲する上でインスピレーションとなるのだがそれはまた1つの物語...

スタジオ・ワンで行なわれたマニング兄弟の録音は70年代中期、ロンドンのペッキングス(Peckings)/スタジオ・ワンでコンパイル化され重要アルバム「Love Me Forever」が生み出された。これがきっかけで再び彼らに注目が集まると、切なく歌った'Never Give Your Heart Away'がスタジオ・ワンから12インチ盤としてリリースされヒット、しかし当時のハーモニー構成はカールトンが自身のリード・ボーカルを聞きながら、高音・低音のハーモニーを吹き込んだものだった。1979年、本人にとってスタジオ・ワン最後の録音となる'Let Me Love You'を歌い、ジャッキー・ミットゥー(Jackie Mittoo)とパブロブ・ブラック(Pablove Black)がその楽曲の"ディスコ・ミックス"を飾った。一方、カールトンはスタジオ・ワンでセッション・ギタリストとしても活躍、彼の素晴らしいギター演奏はホレス・アンディ(Horace Andy)の'New Broom'に聞くことが出来る。

1973年アップセッター(Upsetter)での録音 'Better Days'で"ザ・カールトンズ(The Carltons)"としてクレジットされ、1975年にはアビシニアンズのメンバーで構成されたカールトン&ヒズ・シューズは'Sweet Feeling'を彼らの運営したトリニティー(Trinity)からリリース。後者'Sweet Feelings'はイギリスのラヴァーズ・ロック市場での大きな成功を収めた。70年代も終盤に差し掛かると、彼らは往年のヒット曲を数々再録、これらはロンドンに拠点を構えていたデニス・ブラウン(Dennis Brown)のレーベル、DEBからリリースされた。また、80年初期イギリスのレーベル、ファッション(Fashion)で'Mood For Love'や美しい'Fools Rush In'を録音。ロンドン滞在時にはソロ・デビュー・アルバムとなる「This Heart Of Mine」を自身のレーベルであるクオリティ(Quality)からリリース、多くの7インチ・シングルが同レーベルから発表された。'Sweet Feeling'は90年代前期自身レーベルであるCMから再発リリースされ、同タイトルのアルバムには往年の楽曲からセルフ・プロデュースによる新曲まで幅広い作品を披露するものとなった。さらには、待望の「Love Me Forever」がCD化され、傑作アルバムと称された本作にボーナス・トラックが追加された。そのボーナス・トラックの一曲は、1980年キャッシュ&キャリー(Cash & Carry)から'Forever'としてリリースされた 'Never Let Go'のスタジオ・ワン・ミュージシャンたちによる美しいヴァーションでもある。

カールトン&ヒズ・シューズの音楽を一度でも耳にしたことのある世界中のリスナーは彼らの音楽に敬意をしていると言えるだろう。しかし、彼らの録音がもっと聞かれるようにならなければ、カールトン・マニングもカルト・アーティストのまま。("カルト・アーティスト"という言葉は乱用されあまり理想的な表現ではないが...)もし、彼らの音楽を聴いたことがないなら、僕らは嫉妬の意を抱くだろう。なぜならきっと聞く者を一瞬にして数あるジャマイカ至上最高のハーモニー・グループの1つ、カールトン&ヒズ・シューズの熱望的なファンにさせしまうからだ...
2018/03/07 掲載
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