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トップ特集・オリジナルコンテンツアーティスト名鑑Kiddus I
アーティスト特集
Kiddus I(キダス・アイ)Text by Jeremy Collingwood
1970年代後期の音楽キャリア全盛期に数えられるほどの僅かなシングルをリリースし、アイランドが配給した映画「Rockers」に登場したミステリアスなラスタマンがキダス・アイである。彼がプレスしたシングルの数は少なく当然リリースされた当時でさえ入手困難であった。これらは単純に彼の謎めいた人物像を形成する要素になった。
Kiddus I
本名 Frank Dowding
出生 1944年12月
出身地 ジャマイカ  
1944年12月に本名フランク・ダウディング(Frank Dowding)として生まれ、ラスタファリアンとしての信仰からキダス・アイ(Kiddus I)というニックネームで呼ばれるようになった。この名はエチオピアの古代言語アムハラ語で「祝福されし者」を意味する。

彼は1971年から78年の間、伝説のラスタ・ドラム・バンド、ラス・マイケル&ザ・サンズ・オブ・ニガス(Ras Michael & The Sons of Negus)のメンバーとしてフンデ・ドラムを演奏。これらの活動のほかに彼は工芸品を生産し販売するラスタファリアン・コミューンを運営していた。

1970年代後期になると彼は自身のレーベル、シェパード(Shepherd)を立ち上げ、数枚のシングルをリリース。'Security in the Streets'と'Too Fat'が美しいピクチャー・スリーブ(当時のジャマイカ盤では稀である)のディスコ45盤でリリースされると彼の名はディープ・ルーツ・レゲエ界で瞬く間に広がっていった。前者のシングルはリー・ペリー(Lee Perry)のブラック・アーク・スタジオ(Black Ark)で録音され、当時キングストン蔓延する暴力行為の増加に対する運動、"Peace Movement"の重要メンバーだったキダス・アイのヴァイブスを捉えている。録音された音源の多くが行方不明になってしまっているが、ブラック・アークでこのときに録音した音源でシングル・レコード化されたものはその他に'Crying Wolf'だけだった。

キダス・アイを多くのオーディエンスに知らしめたが映画「Rockers」で、スタジオで行われる'Graduation in Zion'の録音風景だった。彼の明瞭ながらにも鼻にかかったファルセット、そして彼の勇ましい姿は力強い印象を残した。その後、ラスタファリアン・コミュニティーでの立場を映し出したシングル'Love Child'をタフ・ゴング(Tuff Gong)で制作。最後のレコード・リリースとなった'Harder'と'Time'を1980年代前期にニューヨークのサン・ドラゴン(Sun Dragon)スタジオで録音した。

リリース予定していたアルバムが紛失したことで短い活動期間に終止符が打たれたが2005年それまで謎に包まれていたキダス・アイはフランスのレーベル、マカサウンド(Makasound)からのCDリリース"Inna De Yard"で陽の目を見ることになった。2007年には日本のダブ・ストア(Dub Store)がアルバム"Rockers: Graduation In Zion 1978-1980"を発表、キダス・アイが制作した70年代の録音をリリースから30年後に初めて集約させた。これまでにレコード化された作品は一部で、これらを除きタフ・ゴングやサン・ドラゴンのスタジオでの音源は録音されたその日からテープに眠っている。


2014/06/23 掲載
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