40/40（40/40）Text by Dub Store Sound Inc.
様々なアーティストのバック・バンドやアレンジャーとして活躍した事でも知られるスティーヴン・レンキー・マーズデン(Stephen 'Lenky' Marsden)によって設立され、2Kラガ時代の幕開けを飾ったという程の凄まじい衝撃、'Diwali'を生んだレーベル。
40/40
| 設立 | 2002年 |
| 設立地 | ジャマイカ キングストン |
| 主要スタジオ | Area 39 Studio |
| 設立者 | Stephen 'Lenky' Marsden |
| プロデューサー | |
| エンジニア | Stephen 'Lenky' Marsden |
| 関連アーティスト | |
| 関連レーベル |
ミュージシャンとしてのキャリアのスタートは、デニス・ブラウン(Dennis Brown)のバック・バンドを努めていたロイド・パークス・アンド・ザ・ウィ・ザ・ピープル・バンド(lloyd Parks & The We The People Band)においてであった。パート・タイムのキーボード奏者としてツアーに帯同し、多くの経験を積み、その後はジャマイカの北海岸を中心とした観光地にてジャズ、ラテンといった音楽を約3年間に渡って演奏。彼のミュージシャンとしてのスキル、幅広い音楽的視野はこの時代に培われた物であると言えるだろう。
キングストンへと活動拠点を移した彼は1992年、ブラッド・ファイヤー・ポッセ(Blood Fire Posse)と共に演奏、リタ・マーリー(Rita Marley)のツアーへと参加する。その後1997年までロイド・パークス(Lloyd Parks)のバンドでレギュラー・キーボーディストとして活躍した。その頃からキーボード演奏だけでなく、ペントハウス(Pethouse)やポット・オブ・ゴールド(Pot Of Gold)といったレーベルでアレンジ等も行い、着実に活動の幅を広げていった。そんな中彼が手掛けたリッチー・スティーヴンス(Richie Stephens)とバウンティ・キラー(Bounty Killer)の'Maniac'が大ヒット。このヒットが彼にとって大きな転機となった。彼のキーボーディスト、アレンジャーとしての評判は日増しに高まり、ブジュ・バントン(Buju Banton)のバンド、'Til Shiloh'のキーボード、アレンジを担当するようになる。世界中をツアーで回り、そこで出会った様々な伝統や文化は彼のスタイルに大きな影響を及ぼす事となった。
こうして自身の音楽スタイルを確立していったレンキー(Lenky)は'2 Shy'、'Master Mind'といったレーベルで自身のプロデュースした楽曲を発表、新たなフィールドへと踏み出していく。長い下積み時代を経験した事による、確実なステップ・アップは彼の大きな糧となり、自信となっていった。
そして2002年、40/40レーベルを立ち上げ、'Diwali'が大ヒット。ヒンドゥー教のお祭りを意味するエキゾチックなこのリズムは世界中を瞬く間に駆け巡った。このモンスター・ヒットにより、その才能は世界的に評価される事になった。ショーン・ポール(Sean Paul)の'Get Busy'、ウェイン・ワンダー(Wayne Wonder)の'No Letting Go'は多くのリミックスを生み、ヒップ・ホップ・シーンをも巻き込んだ大ヒットとなった。更にビルボードの最優秀プロデューサーにノミネートされるという栄誉も勝ち取っている。続けてリリースされた、'Masterpiese'リズムもトップ・アーティストが一連でヒットを記録、2003年からは自身のスタジオ、'Area 39 Studio'で様々なアーティストを手掛けた。その活動はR & Bのレジェンド、アイスレー・ブラザーズ(Isley Brothers)やクリスティーナ・アギレラ(Christina Aguilerra)、バハ・メン(Baha Men)、キャムロン(Cam'Ron)とアメリカのトップ・スターにまで及んだ。
ジャマイカのダンスホールを世界的に認知させ、アメリカのポップ・ミュージック界にも新たなトレンドを作り出した功績は、当然のごとく高く評価されている。最近では目立ったヒットに恵まれていないが、定期的に新作を発表し続けており、今後の更なる活躍が期待される。
2008/10/03 掲載 （2010/01/19 更新）
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