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トップ特集・オリジナルコンテンツアーティスト名鑑Super Cat
アーティスト特集
Super Cat(スーパー・キャット)Text by Dub Store Sound Inc.
80年代後期、90年代前期を代表するダンスホール進化期の創造者。世界中に点在するゲットーの叫びをダンスホールで代弁した。
Super Cat
本名 William Maragh
出生 1966年6月25日
出身地 ジャマイカ キングストン 
関連アーティスト
80年代後期、90年代前期を代表するダンスホール進化期の創造者として知られるスーパー・キャット(Super Cat)。ジャマイカ人とインド人の血を引く彼はアーリーB(Early B)によって命名されたワイルド・アパッチ(Wild Apache)という異名を持つ。アーティスト名になった"キャット(Cat)"とはジャマイカにおいてインド系の人間を指す言葉である。

活動当初はキャット・ア・ロック(Cat A Rock)という名を名乗っていたが、これはボブ・マーリー(Bob Marley)の'No Woman No Cry'の歌詞中に登場するジョージー(Georgie)ことジョージ・フェロン(Georgie Ferron)の弟、エコー(Echo)として知られるアブラハム・フェロン(Abraham Ferron)によって名付けられた。1980年には一時期ジム・ブラウン(Jim Brown)という名で活動し、その後詩人のジミー・アンデム(Jimmy Andem)がスーパー・キャットと命名。ステージでの文化的な主張やヴィジョンを持ったパフォーマンスからそう名付けられた。

更に彼はドン・ダダ(Don Dada)というニックネームでも呼ばれ、多くの尊敬を集める。これはラテン語で意味する所謂ドンの意味合いとは異なり、非常にコンシャスな意味合いを持っている。スーパー・キャットの言うドンとは「物理的、精神的に自身を理解し人と接する。そして約束の地ザイオンに存在する種族を代表して信仰を守り、征服の獅子王を支持する物であるという考えの元に成り立っている。

セイヴライト・ガーデンズで生まれ育った彼は7歳の時にザ・ソウル・インペリアル・サウンド・システム(The Soul Imperial Sound System)にて音楽活動を始める。そしてその若さでアーリーB(Early B)と師弟関係を結び、デリンジャー(Dillinger)、ランキン・トレヴァー(Ranking Trevor)と共に凌ぎを削った。10代でジャマイカ中を回り、リトル・ジョニー・ワンダー(Little Johnny Wonder)、マイケル・プロフェット(Michael Prophet)、バーリントン・リーヴィ(Barrington Levy)、ドン・カルロス(Don Carlos)、イーク・ア・マウス(Eek A Mouse)、イエローマン(Yellowman)、トーヤン(Toyan)、リー・ヴァン・クリフ(Lee Van Cliff)、ルーイ・レプキ(Louie Lepki)、若きビーニ・マン(Beenie Man)等とパフォーマンスを行った。

その後スーパー・ポッセ・クルー(Super Posse Crew)を結成し、当時アグリーマン(Uglyman)('Computer'を歌ったアグリーマンとは別人)と名乗っていたニンジャマン(Ninjaman)やアイアン・マン(Iron Man)、ジャーマン(German)、ムマ・ナンシー(Muma Nancy)、オーディ・マーフィー(Audie Murphy)、ダディ・ウェイン(Daddy Wayne)、ジュニア・キャット(Junior Cat)をメンバーとして活動を行った、

その後もクリスタル・ブルー・フレイムス(Crystal Blue Flames)、キング・スター・ガフ(King Stur Guv)、ヴァーゴ(Virgo)、ソウルⅡソウル(Soul Ⅱ Soul)、テープ・トーン・ハイファイ(Tape Tone Hifi)、シュプリーム・オブ・ラブ(Supreme Of Love)、スタジオ・ミックス(Studio Mix)、パパ・ルーツ・ハイファイ(Papa Roots Hifi)、ステレオ・マーズ(Stereo Mars)、ブラック・スコーピオ(Black Scorpio)、キング・マジェスティ(King Majesty)、そしてキラマンジャロ(Killamanjaro)といったサウンドシステムで活動を行った。

現場叩き上げで腕を磨いたスーパー・キャットのレコード・デビューはウィンストン・ライリー(Winston Riley)のテクニクス(Techniques)に残した'Mr. Walker'である。この楽曲が話題となると、アーリー80'sの時代に重要なヒットを多数残し、ジャー・トーマス(Jah Thomas)のミッドナイト・ロック(Midnight Rock)の'Walk A Ton'、'Me Glad She Gone'、'Dancehall Inna New York'、アーリーBのウィーリー・ウィーリー(Wheely Wheely)の'Ride And Shut Off'等はキャリア初期の代表作となった。

1985年、時代は"Sleng Teng)リズムによって大きな転換期を迎えると自身も'Trash and Ready'でダンスホールに大きな功績を残した。テクニクスからはアルバム、「Si Boops Deh」をリリース。こちらもレゲエの歴史に残る莫大なヒットとなった。収録曲の'Cry Fi Di Youth'ではゲットーの痛切な痛みを歌った内容で多くの共感を呼んだ。

更にジョージ・パン(George Phang)のパワー・ハウス(Power House)には'Under Pressure'、'Sit Down Pon It'、ウェイン・オッティ(Wayne Ottey)の元には'Teach Them Sumuh'、'Hell A Come'をウェイン・スミス(Wayne Smith)のスレンテンには'Sandokan'、'Reality'を残した。

その後は本格的にマイアミへと飛び、スケンドン(Skengdon)にて彼の成功を決定付けたヒット作、'Pops'、'Vineyard Party'、'Sweets For My Sweets'、'Mud Up'、'Permit Fi Gun'を録音。これらの楽曲は最も初期に録音されたラガマフィン・ヒップ・ホップと言えるだろう。更にアルバム「Boops」でも高い評価を得ている。

順調にキャリアを積んだスーパー・キャットだったが音楽業界の在り方に不満を感じ、独立を決意する。1988年ニューヨークにて、自身のキャリアを自身でコントロールするべく設立されたのがワイルド・アパッチ(Wild Apache)であった。最初のリリースとなったアルバム「Sweets For My Sweets」は大ヒットを記録し、収録された'Nuff Don Dead Yah'、'Jah Run Things'といった楽曲も話題となった。その後自身のキャリアを彩る'Come Down'、'Don Dada'、'Ghetto Red Hot'、へヴィーD(Heavy D)、フランキー・ポール(Frankie Paul)との'Big And Broad'といった楽曲を次々に発表していった。

ブロ・バントン(Burro Banton)、ニコデマス(Nicodemus)、ジュニア・キャット(Junior Cat)、ジャック・ラディックス(Jack Radics)、イーク・ア・マウスといったアーティストの楽曲も手掛け、初の試みとなるスーパー・キャット、ニコデマス、ジュニア・キャットをフィーチャーしたThree Way Deejay Album、「Cabin Stabbin'」のリリースでも注目を集めた。すでにヒットを記録していた'Nuff Man A Dead'は1991年にメジャー・レーベル、コロンビア(Columbia)からリリースされたコンピレーション、「Dancehall Reggaespano」に収録され、これを期にコロンビアと契約を果たすと1992年にアルバム「Don Dada」を発表。メインストリームで新たなジャンルを築くことに成功した。パフ・ダディ(Puff Daddy)、へヴィーD(Heavy D)、メアリーJブライジ(Mary J Brige)、ウータン・クラン(Wu-Tan Clan)のメソッド・マン(Method Man)、クリス・クロス(Kris Kross)、サイプレス・ヒル(Cypress Hill)のDJマグス(DJ Muggs)といったヒップ・ホップ、R & Bアーティストとの共演も果たし、幅広いヒップ・ホップ層のファンを獲得したスーパー・キャットは"Raggamuffin Hip Hop"のさきがけとしてレゲエ・アーティストに新たな道を示した。

ニューヨークで殺害されたニッティ・グリッティ(Nitty Gritty)の殺人関与の容疑をかけられたり、Stingのステージ上でライバルのニンジャマン(Ninjaman)に対して発砲事件を起こすなどスーパー・キャットの成功には常に問題がついて回ったが、これ程早い時期にアメリカでブレイクを果たした功績は大きい。

彼の扱うリリックには政治、セックス、ドラッグ、暴力が語られ、コンシャスでポジティヴなメッセージを聴くことが出来る。彼は世界中に点在するゲットーの叫びをダンスホールで代弁したのである。
2009/07/07 掲載 (2013/11/28 更新)
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