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トップ特集・オリジナルコンテンツアーティスト名鑑King Stitt
アーティスト特集
King Stitt(キング・スティット)Text by Harry Hawks
初めて誕生したディージェイのスーパースター、キング・スティットがクランシー・エックルズと一緒に制作した一連のシングル盤で、初めてディージェイのキング・スティットはレコードで正式にクレジット記載された。彼らは'トースター'から挿入や割込みでダンスと同様にレコードでもこれほどに面白いものを作り上げられることを示した。そうしてディージェイの門が開いたのだった。
King Stitt
出生 1939年9月17日
死没 2012年1月31日
出身地 ジャマイカ キングストン 
「彼(キング・スティット:King Stitt)が歌を録音した時、まだUロイ(U Roy)は音楽の録音をしてなかった...アイ・ロイ(I Roy)も音楽の録音をしていなかった。ビッグ・ユース(Big Youth)もだ...」キース・ハドソン(Keith Hudson)

1936年9月13日にウィンストン・ジョージ・スパークス(Winston George Sparkes)としてキングストンのジュービリー病院に生まれた偉大なる故キング・スティット(スティッチStitchと読む)は1956年コクソン・ドッド(CS Dodd)のダウン・ビート(Down Beat)サウンドシステムで「キング・スポーティ(King Sporty)の手伝いとして」ディージェイを始め、彼の画期的なイントロとレコードが再生する中で放たれる独自な見解が聞かれるようになった。彼が"スティット"というあだ名を持つようになったのは子供の頃で、その後もステージ名として使い続けた。彼がキング・スティットと名乗るようになったのは1963年に「ディージェイの王」へと君臨した時で、当初アメリカのラジオ・アナウンサーに大きな影響を受けていたキング・スティットだが、彼の熱心さがジャマイカにおけるディージェイの先駆者の1人にさせたと言っていいだろう。彼の外観を損なった特徴に彼の素晴らしい音楽キャリアをジャマさせることは絶対になかった。むしろ顔の奇形を利用して、セルジオ・レオーネ(Sergio Leone)のマカロニウエスタン映画「The Good, The Bad And The Ugly(続・夕陽のガンマン)」に敬意を示し'The Ugly One'としてより知られるようになった。

アメリカのリズム&ブルースがジャマイカのシャッフルやブギーへと徐々に変化し、そして最終的にスカに変貌を遂げると冒険好きなサウンドシステムのディージェイたちは彼らの持ち合わせた最高のリリックをレコードに乗せ始めたのだった。しかし、ディージェイの役割は価値を認められずレコードのラベルにほとんどの場合彼らの名前が記載されることは無かった。事実、人々は彼らのことを重要だとは考えなかったのだ。BMNからリリースされたビリー・ホープ(Billy Hope)&ザ・バッド・メン(The Bad Men)の'Riding West'をカバーした'Ska-ing West'ではサー・ロード・コミック(Sir Lord Comic)とレコードのラベルに記載された。しかし、こういったディージェイたちによる貢献的な初期リリースのほとんどは価値を認められなかった。ババ・ブルックス&ヒズ・バンド(Baba Brooks & His Band)とクレジットされた'Girls Town Ska'でカウント・スティッキー(Count Sticky)は「ヘイ、スティックス今夜はどこに行くんだい?(Hey Sticks where you going tonight?) /俺はガールズ・タウンに行くぜ(I'm going down by Girls Town)」とイントロを務めるもその名は載ることも、その役に対する称賛を浴びることもなかった。

1969年が1970年になろうとする頃、コクソンのセット、ナンバー・ワン(Number One)でディージェイを始め、重要な役割を果たしていたキング・スティットは当時注目のプロデューサーだったクランシー・エクルズ(Clancy Eccles)と素晴らしい7インチ・シリーズをリリースすることでようやくディージェイの流行を作り上げた。これらのリリースにはリンフォード'アンディ・キャップ'アンダーソン(Lynford 'Andy Capp' Anderson)との'Herb Man'、'Vigorton Two'としても知られる'Vigorton'などが挙げられ、'Ugly One/Lee Van Cleef'は重要楽曲となった...「最近は憤りを感じるぜ イーストウッド。俺が醜い奴だ。死ね、死ね、死ね」。そして'King of Kings'や'Fire Corner'によってサウンドシステムのディージェイがレコーディング・アーティストとして認められるようになった。'Fire Corner'のLP盤が1970年にクランディスク(Clandisc)からジャマイカ、イギリスではトロージャン(Trojan)からリリースされ、スティットのヒット曲2つと未発表だった驚くほど素晴らしい'Soul Language'が美しいダイナマイツ(Dynamites)のインストゥルメンタル楽曲と一緒に収録された。この一流と呼ぶに相応しい傑作アルバムはイギリスでヒットし、当時芽を出し始めブレイクしたばかりのレゲエミュージック市場で人気を集めた。Uロイが曲'Rule The Nation'で「ヴァージョンで国を統治する」中、キング・スティットは楽曲'King of Kings'で「国々を統治した王の中の王」とディージェイした。

1970年、コクソン・ドッドはスティットをスタジオ・ワンに連れ、'No Man Version' (No Man Is An Island' – Dennis Brown)、 'Redder Than Fred' (OK Fred' – John Holt)、Out Version' ('Back Out' – Wailing Souls) や 'Rhyming Time' ('Dancing Time' – Bop & The Beltones)などのヒットリズムでシングルを多数録音したがこれらはクランシーとの録音と同様の成功を収めることがなかった。それから2年、彼にとっての最高傑作となったアルトン・エリス(Alton Ellis)の'Hurting Me'のヴァージョンを使った'Skank Corner'がコクソン・ドッドのレーベル、アイロン・サイド(Iron Side)からリリース。そしてファンはまたもシュガー・マイノット(Sugar Minott)の'Give Me Jah Jah'(この作品そのものがアルトン・エリスの'Breaking Up'のヴァージョン)の素晴らしいヴァージョンがスタジオ・ワン(Studio One)の12インチ盤で'Live Jah Up'としてリリースされるまで7年間も待つことになった。コクソンとスティットはずっと共に仕事を続け、スティットはスタジオ・ワンのブレント・フォードに構えられた本部でセールス・マネージャーとしての役割を担った。

'Lee Van Cleef'のB面に収録され、クランシーとスティットがサウンドシステム初期のディージェイや現場、ダンス・プロモーターやについて口にする'Dance Beat'は驚きの連続で、レゲエのレコードとして過去に振り返ることはとても稀なことだった。このレコードは当時の活き活きとした歴史的本質を得ることが出来る作品である。

"Spar? Do you remember the deejays them?
「ディージェイを覚えているか?
Oh! The bad, bad Red Hopeton. A funny, funny man...
あぁ!ヤバイ バッドなレッド・ホープトンだろ 面白い男だ...
You remember Count Matchuki? A him the boss with the hot soul sauce!"
カウント・マチューキは覚えているか?彼は熱い魂を持った親分だ!」
'Dance Beat' より - Clancy & Stitt

それからおよそ25年が経ち、キング・スティットとコクソン・ドッドはリズム&ブルースやスカ期の録音に初めて立ち返り、1994年の初めに「Dance Hall ‘63」をリリースした。このアルバムのジャケットにはキング・スティットがコクソンのダウン・ビート・サウンドシステムでマイクを握るライブ中の素晴らしい写真が使われた。このアルバムに収録された'Doctor Ring Ding'や'On The Beach'、'Four Corners'などを含むスタジオ・ワン初期の力強いセレクションでスティットはイントロとディージェイを披露している。

キング・スティットは前立腺ガンとの長い闘病の末、2012年1月31日にキングストン、ナニーヴァイルの自宅で亡くなった。ダブストア一同、"ディージェイの発明者"を失った彼の娘ビヴァリー(Beverley)、家族、友人に心から哀悼の意を示す。

"No matter what the people say these sounds lead the way
「人々が何を言おうともサウンドが導くのさ
It's the order of the day from your boss deejay... I King Stitt"
あんたのボス、ディージェイ...キング・スティットからの決めごとだ」
'Fire Corner'より – キング・スティット
2018/02/28 掲載
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