Massive B(マッシブ・B)Text by Dub Store Sound Inc.
ニューヨークを拠点に活動するレーベル兼サウンドシステム。91年の立ち上げ以来、ニューヨークのストリート・カルチャーに大きな影響を与え続けている。
Massive B
設立 |
1991年 |
設立地 |
アメリカ合衆国 ニューヨーク |
主要スタジオ |
Anchor HC & F JR Studio Massive B |
設立者 |
Bobby Konders |
プロデューサー |
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エンジニア |
Bobby Konders Dr. Marshall Lance D Mad Man Nastee Phillip Smart |
関連アーティスト |
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ニューヨークを拠点に活動するボビー・コンダース(Bobby Konders)とジャバ(Jabba)の二人によって設立されたレーベル。現在のニューヨーク・レゲエ・シーンを牽引すると共に、本国ジャマイカへも大きな影響を与える程の実力者である。彼らはサウンドシステムやスタジオの運営、更にはレギュラー・ラジオ番組も持ち、ヒップホップ勢との関わりも深い。ジャマイカのラガとヒップ・ホップを結びつける重要な役割を果たし、92年から放送されたボビー・コンダース(Bobby Konders)のラジオ番組はジャマイカの最新ヒットを様々なリスナーへと届け、ニューヨークの新しいストリート・カルチャーへと発展させた。
彼らは往年の名リズムのリメイクから斬新なジョグリン・リズムまで幅広い作品を手掛け、彼等の所有するブルックリンのスタジオはニューヨーク・レゲエの重要な発信源となった。地元ニューヨークで活動するクロニクル(Chronicle)やレッド・フォックス(Red Fox)、マッド・ライオン(Mad Lion)等はマッシブ・B(Massive B)によって高い評価を得、ラガ・ヒップホップの先駆者、シャインヘッド(Shinehead)も又ボビー・コンダース(Bobby Konders)の元で更なるキャリアを積み上げた。ジャマイカのサウンド・システムで名を馳せた2人のヴェテラン、ニコデマス(Nicodemus)とブロ・バントン(Burro Banton)も同様に非常に質の高い作品を残している。デマス一派のドン、ニコデマス(Nicodemus)は'Suzy Wong'、'Plain Land'、'Aliens'といった曲をマッシブ・B(Massive B)のリズムで歌い、ニューヨークにおいても絶大なる存在感を示した。一方ブロ・バントン(Burro Banton)も'Washington Session'、'Westmoreland Sensi'、'Settle YOurself'、'Tek A Set'とヒットを連発、その勢いは現在でも留まる事を知らず、チャートを賑わすヒットを生み出し続けている。
更にジャマイカ勢ではシズラ(Sizzla)、アンソニー・B(Anthony B)、ボウンティ・キラー(Bounty Killer)、エレファント・マン(Elephant Man)、ジュニア・リード(Junior Reid)、スプラガ・ベンツ(Spragga Benz)といったトップ・アーティスト達がマッシブ・B制作のリズムに乗せてヒットを飛ばし、地元ニューヨークはもちろんジャマイカやここ日本でも高い評価を得ている。
マッシブ・B(Massive B)のリリースは'Answer'、'Cuss Cuss'、'Heavenless'、'Mad Mad'といったファウンデーションのリメイクから、'Yard Bounce'、'Rewind'、'Siren'、'No Borders'といったハードコアなジョグリン・トラックまで多岐に渡り、そのどれもがジャマイカとも十分に渡り合える程にタフである。
2008/07/18 掲載