Don Corleon(ドン・コーレオン)Text by Dub Store Sound Inc.
21世紀のダンスホール・シーンを先導するトップ・レーベル。
Don Corleon
設立 |
2002年 |
設立地 |
ジャマイカ キングストン |
設立者 |
Donovan Bennett |
プロデューサー |
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関連アーティスト |
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関連レーベル |
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ハードなジョグリン・リズムから哀愁系のワン・ドロップ・リズムまで数多くのヒット作を手掛けるトップ・レーベル。プロデューサーのドノヴァン・ヴェンデッタ・べネット(Donovan ‘Vendetta’ Bennet)はマイアミで電気や船舶工学について学んだ経験を持つ。彼はヴェンデッタ(Vendetta)というサウンド・システムを運営し、業界でのキャリアをスタートさせ、サウンド・システムの運営の他にダブプレートの録音、既存曲のリミックス制作といった活動で経験を積んでいった。
2002年から本格的にプロデュース業を開始すると、デビュー作となった"Mad Ants"リズムがいきなりのヒットを記録する。このリズムでエレファント・マン(Elephant Man)、ビーニ・マン(Beenie Man)、ケイプルトン(Capleton)といったトップ・アーティストを始め、当時まだ駆け出しだったヴァイブス・カーテル(Vybz Kartel)の初ヒット曲'New Millenium'を手掛けた。
その後も様々な音楽要素を取り入れた革新的なサウンドでヒットリズムを量産したドンは、ビーニ・マンバウンティー・キラー(Bounty Killer)、シズラ(Sizzla)、TOK、ジャー・キュア(Jah Cure)、モーガン・ヘリテッジ(Morgan Heritage)などのトップ・アーティストはもちろん、プレッシャー(Pressure)、アレイン(Alaine)といった新人アーティストの才能を開花させることにも成功させ、シーンを先導するトップ・レーベルとしての地位を瞬く間に獲得した。
2003年の"Trifecta"、"Good To Go"、"Krazy"、2004年の"Tighty Tighty"、"Mad Guitar"、2005年の"Jonkanoo"、"Sweat"と順調にリズムを発表し、エッジの効いたハードなジョグリン・サウンドがレーベルの特徴として認知される様になっていった。
しかしそんなレーベル・イメージを一新し、後のカルチャー系ブームの火付け役として爆発的大ヒットを記録したのが2004年の"Drop Leaf"である。TOKの'Footprints'、ジャー・キュアの'Longing For'、シズラの'Be Strong'、モーガン・ヘリテッジの'Your Best Friend'、ルチアーノ(Luciano)の'For The Leaders'といった楽曲によってドン・コーレオン(Don Corleon)の人気は決定的となり、トップ・レーベルとしての地位を不動の物とした。レーベル・デザインもこの作品からラスタ・カラーで登場し、以来ミディアムのリリースはラスタ・カラーのデザインを使用し差別化されている。
翌年リリースされた同系統のミディアム・リズム"Seasons"もウェイン・ワンダー(Wayne Wonder)、ジャー・キュア、TOK、モーガン・ヘリテッジと一連でヒットを記録、続く"Heavenly"も同様にヒットを記録した。
更にジョグリンでは"Foundation"、"High Altitude"、"Back Ache"、"Silver Screen"、"Raging Bull"と立て続けにヒットを輩出し、勢いは更に加速していった。こうしたリズムでトップ・アーティストを手掛ける傍ら、プレッシャー、アレイン、ムンガ(Munga)といった素晴らしい才能をシーンに送り出し、ドン・コーレオンでブレイクを果たした彼等は現在のシーンを代表するトップ・アーティストとなっている。
以降も"Love Potion"、"Far Away"、"Secrets"、"Changes"といったリズムを発表し、今後の更なる活躍が期待される。
2009/07/21 掲載 (2014/04/17 更新)